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iPS細胞の検査

検査結果の概要

検査結果の概要

iPS細胞は多能性幹細胞と呼ばれ、体のあらゆる細胞になる能力(多能性)を持った細胞の一つです。このような多能性を持つ細胞は、「未分化マーカー」と呼ばれるタンパク質を発現しておりますので、様々な方法で未分化マーカーを調べ、iPS細胞であることを確認致します。また、iPS細胞を増やしていくと、まれに染色体に異常(欠失や重複)が生じることがありますので、増やしたiPS細胞に染色体異常がないかを核型解析により確認致します。


未分化マーカー検査

多能性を持つ細胞は、Oct3/4, Nanog, TRA1-60, TRA1-81などの「未分化マーカー」と呼ばれるタンパク質を発現しております。培養したiPS細胞が多能性を持っていることを確認するため、上記のような未分化マーカーの発現をqPCR法や免疫染色法により、またTra-60, Tra1-81などの表面抗原をFACS解析により確認いたします。

未分化マーカー検査
未分化マーカー検査

rBC2LCNを用いた未分化検査

rBC2LCNは未分化ヒトES細胞・ヒトiPS細胞の細胞表面に存在する糖鎖に高い特異性を持っており、未分化細胞検出用のマーカーとして使用できます。また、rBC2LCNを用いてヒトES/iPS細胞の増減をモニタリングすることが可能です。


核型検査

iPS細胞を継代(増えた細胞を新しいデッシュに植え替える作業)していくと、まれに染色体に異常(欠失や重複)が生じることがありますので、増やしたiPS細胞に染色体異常がないかを核型解析により確認致します。染色体異常が生じると、異常増殖をするようになったり、特定の細胞への分化がいかなくなったりすることがありますので、重要なストックを作製した際には都度実施することが品質管理を行ううえで望ましいです。

核型検査
核型検査

染色体検査結果例

細胞:253G4(P40)  /  分染法:G  /  分析細胞数:50  /  核型分析結果:46,XX[20]


三胚葉分化マーカー検査

iPS細胞が多分化能を持っていることを確認するため、in vitroで発生過程を再現し「胚様体」という組織を形成させ、その中に三胚葉(内胚葉・中胚葉・外胚葉)の組織が存在することを確認致します。外胚葉マーカー(PAX6, MAP2)、中胚葉マーカー(T, MSX1)、内胚葉マーカー(SOX17, AFP)などをqPCRや免疫染色により確認いたします。

三胚葉分化マーカー検査
三胚葉分化マーカー検査
三胚葉分化マーカー検査

201B7細胞から形成させた胚様体を接着培養し、各種マーカーによる免疫染色により三胚葉分化を確認する。左: AFP染色による内胚葉分化の確認、中央:α-SMA染色による中胚葉分化の確認、右:MAP2染色による外胚葉分化の確認